修復と再生

家を修復し
再生させる

長い年月の経った家は、一見寿命を終えたように感じるかもしれません。
しかし、木でつくられた家は私たちが思うよりずっと長生きで、手をかければ住まいとして立派に機能します。
木の家を生業とし、様々な建築を施工してきた私たちは、その経験を活かし、改修や改築にも力を注いでいます。

古民家の改修

受け継いできた家、購入された空き家、築年数もつくりもさまざまですが、長い年月が経っても家が備える本質が変わることはありません。
使える部分を見極めて、美質と特性を活かした改修をしていきます。

部屋の改装

いつの間にか傷んでいるお風呂場や台所。
部屋の役割の変化。
気づけばメンテナンスが必要になる時期がやってくるものです。
ながく使えるように、手入れのしやすいつくりをご提案します。

住まいの増築

孫のための部屋。
庭にあるスペースを活かした夫婦だけの小さな家。
これからの暮らしを心地よくするために、住まいの在り方を見直すのも良いかもしれません。

木の家の移築

古い木造の家には昔の人の知恵が詰まっています。
バラバラにしても元に戻せる設計であることもその一つです。
大事に住み継がれてきた家を別の土地に移すことができる場合もあります。

修復と再生例1

  • 林邸

    林有造の邸宅として明治二十二年に建設された林邸。
    以来百三十年に渡り、自由民権運動の系譜を連綿と引き継ぐ邸宅として親しまれてきました。
    林邸には連続する大きな座敷「月見の間」や、見張り番が控える「見張り小屋」、一階と二階をつなぐ隠し梯子など独特の機能を多彩かつ優美に盛り込んだ建築です。
    宿毛市に寄贈された林邸は単に復元されるだけでなく、地域の人たちの活動や歴史が紡がれていく場所として生まれ変わりました。

    再生前の老朽化した林邸は、所々に瓦が割れ、雨漏りし、天井が落ち、柱梁が割れるなど、いわば満身創痍の状態でしたが、それでも随所に施された装飾や立派な建材は建設当時の姿を十分今日に伝えていました。
    耐震改修や最低限の変更を加えながら、古材を最大限に活かした歴史的特徴を保存・復元した「文化的改修」と、現代の使われ方に合わせた大幅な改修、増築「現代的改修」を行うことで、これからも歴史が紡がれていく場所となることを目指しました。

  • 建築詳細

    築年数
    百三十年
    工事期間
    一年
    種類
    改修
    面積
    282 ㎡
    設計
    早稲田大学古谷誠章研究所
    管理
    NASCA / 細木建築研究所

修復と再生例2

  • F邸

    高知市朝倉にある築百年以上の古民家。
    耐震改修と、雨漏りの屋根を葺き換えたいとのご相談を受けたことがきっかけでした。
    家を拝見したところ、雨漏り自体は大したことなく、瓦を1〜2枚差し換えただけで済んだのですが、台所が土間にあることに悩みを抱えていらっしゃいました。
    作業場としても重宝されていた土間。主に調理場としたい施主さまにとって冬場は冷え冷えして使いにくく、高い段差の上り下りも苦になっていたようです。
    和式トイレと併せて、修繕することになりました。

    台所の土間を座敷の床レベルまで上げ、桧のフローリングを敷き、壁は杉板張り(全て無垢材)にしました。ご主人が、玄人はだしの家具大工でしたので、ご希望でもあった洋風キッチンを作っていただき、それを取りつけています。
    敷地を活用し、ご両親が住まう離れも併せて増築しました。

  • 建築詳細

    築年数
    八十年
    工事期間
    六ヶ月
    種類
    改装・増築
    面積
    178 ㎡
    設計
    勇工務店

その他の事例

内容によって様々な対応を承っております。
どのような想いをお持ちか、ぜひお話をお聞かせください。